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犬の嗅覚は、人間の数千倍〜1億倍!
犬の嗅覚は人間よりもはるかに敏感です。
ニオイの種類にもよりますが、人間の嗅覚の数千倍〜1億倍と言われています。
ただし、数千倍〜1億倍も強くニオイを感じているという意味ではありません。
もしそうだとしたら、刺激の強いニオイを嗅いだだけで卒倒しそうですよね…(汗)
これは人間が感じられるニオイを数千倍〜1億倍薄めても感知できる、という意味だそうです。
とはいえ、犬が人間以上にニオイに敏感であることは間違いありません。
そこで問題になるのが、日常生活に存在するニオイです。
好きなニオイならいいですが、苦手なニオイに囲まれていたら…。
相当なストレスが溜まりそう、と思いませんか?
私たち人間が何気なく使っているニオイの中には、犬が苦手とするニオイが存在します。
ここでは、犬がストレスを感じる苦手なニオイについて解説していきます。
1. 化学物質でつくられた人工的なニオイ(芳香剤・香水など)
家や車の中にある芳香剤や香水、マニキュアや化粧品、整髪料など、化学物質によって作られた人工的なニオイには注意が必要です。
基本的に犬は、化学物質によるニオイが苦手です。
強いストレスや体調不良の原因となってしまいます。
このことは犬だけではありません。
最近は人間でも、人工的なニオイで気分や体調を悪くする人が増えています。
これを「香害」と呼ぶそうです。
嗅覚の優れた犬であれば、なおさらですよね。
特にマニキュアは、犬にとって強い刺激臭になります。
マニキュアをする時は、換気をするなど愛犬に配慮してあげましょう。
2. たばこの煙やニオイ
たばこの煙のうち、喫煙者が吸い込む煙を「主流煙」といいます。
また、喫煙者が吸って吐き出した煙を「呼出煙」、火がついた部分から立ち上る煙のことを「副流煙」といいます。
近くにたばこを吸っている人がいると、空気中にはこれらの煙が混ざりながら漂いますよね。
この煙には、多くの有害化学物質が含まれているので注意が必要です。
自分がたばこを吸っているわけではないのに、他人が吸った煙を吸ってしまうことを、「受動喫煙」といいます。
実は、これだけで様々な病気の原因や、ガンのリスクを高めてしまのですね。
これらはもちろん、犬にとっても同じこと。
特に体の小さな犬にとっては、より危険度が高まります。
また、たばこのニオイもストレスの原因となります。
飼い主さんの体や衣服についたニオイにも、不快感を与えてしまうかもしれません。
喫煙者がいるご家庭では、「犬と同じ空間では、たばこを吸わない」などのルールを決めておくといいでしょう。
3. お酢のニオイ
犬は、お酢のニオイに対して特別敏感です。
お酢の主な成分は酢酸(さくさん)ですが、これは、人間の汗にも含まれています。
人間と暮らすようになった犬が、飼い主さんのにおいを嗅ぎ分けるために、酢酸に対して敏感になったのではないか?という説があります。
飼い主さんの汗に含まれるわずかな酢酸を嗅ぎ分けるのですから、お酢そのもののニオイは刺激が強すぎるのでしょう。
しかし、料理にお酢はつきものです。
お酢の保管場所や保管の仕方を工夫するなど、気をつけてあげてください。
4. アルコールのニオイ
一般的に、犬はお酒のニオイが苦手だと言われています。
犬にとってアルコールは大変危険なため、本能的に避けているのかもしれません。
うっかり飲んでしまうと中毒を起こしてしまうので、犬の近くには、アルコール類を置かないようにしましょう。
また、お酒を飲んだ飼い主さんの「吐く息」や、アルコール消毒をした手にも反応してしまうので、注意が必要です。
5. 柑橘類のニオイ
みかんやオレンジ、レモンやグレープフルーツなどの柑橘系のニオイを苦手とする犬も多いです。
柑橘類の果皮に含まれる成分が、犬に不快感を与えてしまうようですね…(汗)
そのため柑橘系の芳香剤や香水を部屋に置いてしまうと、犬にとっては大変不快な環境になってしまいます。
気分を悪くしてしまい、体調不良の原因ともなりかねないので、柑橘系のニオイは避けるようにしましょう。
まとめ
嗅覚が優れている犬にとって、生活の中にある「ニオイ」はストレスになる可能性が高いです。
嫌なニオイの中で、毎日を過ごさなければならないのはとても辛いですよね。
人間でも気分が悪くなりますし、体調を崩してしまいます。
特に、体に害のある「たばこ」や、化学物質から作られたニオイには注意が必要です。
愛犬の健康を守るためにも、身の回りにあるニオイを一度見直してみてください。