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犬の乳歯遺残!「ルナ」ちゃんの」体験談

犬の乳歯遺残(にゅうしいざん)とは?

犬も人間と同様に、子犬の頃に乳歯が生え永久歯へと生え変わります。

個体によって差はありますが、通常生後5〜10ヵ月のあいだでその生え変わるといわれています。

しかし、中には抜けるはずの乳歯が抜けずに残り続け、永久歯と重なって生えることがあり、この状態を「乳歯遺残」といいます!

犬の乳歯遺残(にゅうしいざん)は、本来は1本の歯が生えるべき場所に、乳歯と永久歯が2本並んで生えているため、歯が生えている位置や向きがずれ、歯の形が多少変形しているということがよくあります。

特にチワワやトイプードルなどの小型犬でみられることが多いそうです。

乳歯を抜くタイミングは?

  • 永久歯が生え始めて2週間ほど経っても乳歯が抜けない場合
  • 永久歯が乳歯の長さの2/3以上伸びても抜けない場合
  • 犬種にもよりますが、およそ生後7か月を過ぎても乳歯が残っている場合

乳歯遺残(にゅうしいざん)になるとどうなるの?

乳歯遺残は、口の中で様々な問題を引き起こします。

  • 乳歯が残り続けることで、歯並びが悪くなる
  • 歯並びが悪くなることから歯垢や歯石が付きやすく、歯周病のリスクが高まる
  • 食べかすが乳歯と永久歯の間に挟まり、歯垢や歯石が溜まり歯周病になりやすい
  • 永久歯が異常な位置に萌出し、噛み合わせが悪くなる「不正咬合」に繋がる
  • 歯と歯がぶつかって痛みを引き起こしたりする
  • 歯が口の中の粘膜を傷付けることもある

乳歯遺残のままだと、写真の様に乳歯と永久歯の間に歯石が溜まり歯周病になる可能性が高くなります。

乳歯遺残の歯のケアと治療法は?

まず自己判断で無理矢理乳歯を抜こうとするのはやめてください。

途中で欠けてしまい、より抜けにくくなってしまう恐れや口の中を傷つける恐れがあります。

基本的には乳歯遺残の治療方法は、全身麻酔をかけた後に残った乳歯の抜歯になります。

犬の乳歯遺残(にゅうしいざん)では、抜け落ちずに残ったままの乳歯を全身麻酔での歯科手術による抜歯が必要になります。

その際、乳歯が折れないよう、永久歯を傷つけないよう注意しながら、乳歯の歯根から歯全体を取り出します。

場合によっては、歯肉を一旦切開して骨を削ってから乳歯を取り出すこともあるそうです。

日本の獣医師大学

余談になりますが、獣医大学では「歯科」の教育がまったくと言っていい程なされていないそうです。

その理由は、6年間の教育の中で歯科まで追いつかないと言うのが現状だと言われています。

さらに、歯科教育を行うべき獣医科大学に専門教員が非常に少ないことから、歯科に関する教育は決して十分ではないようです。

そのような状況から動物の歯医者になるためには、獣医師免許を取得後、歯科に関係する研究会に積極的に参加し、歯科を得意とする開業獣医師の下で研修をしながら自発的に勉強を続ける必要になります。

最近では、獣医歯科の大切さを実感し、一所懸命に歯科の勉強をしている獣医師が増えています。

専門の知識と技術を持った獣医師が増えているのは、私達飼い主からしても嬉しい事ですよね!

人間も犬も同じで、歯が痛いと強い痛みで食事困難になり、ひどい場合は、体重減少•栄養失調を引き起こし生活の質が著しく下がりますよね。

そうならない為には、歯科専門医での早めの診断が重要ですね!

今回は、「ルナ」ちゃんママさんの貴重な体験談をご紹介します。

乳歯遺残から、矯正手術になった「ルナ」ちゃんの体験談!

こんにちは!

今回は、私が飼い主として後悔している体験談をお話しします。

それは、5ヶ月のルナの乳歯遺残には気が付いていたのですが、避妊手術の時に一緒に手術したら良いと思っていたことです。

しかし、それが原因で矯正手術になるとは想像もしていませんでした。

かかりつけ医からは、「乳歯を抜くと永久歯が取れることもあるから…」と、歯を抜く事に消極的な反応でした。

他の病院で診断してもらうかどうか悩みながらも、時間が過ぎていきました…。

歯科専門医へ、ルナを連れて行った時には、思いもよらない診断でした(涙)

抜けていない犬歯が上口蓋を傷つけているので、至急手術をした方が良いです」といった内容で、2日後に手術をしました。

2週間前なら抜くだけで良かったそうですが、楔を打って矯正する手術でした。

ルナの手術は、歯の場所を動かす為に、抜いた乳歯で作った楔を打ち矯正しました。

術後の口の中は、とても綺麗になっていたのには安心しました。

「良かった〜」

本当に頑張ってくれました…(涙)

あの時、悩んでいないで専門医に早く診てもらっていたら…と後悔が残ります。

私の体験から、5ヶ月になったら歯科認定医に行って検診を受けて欲しいと思います。

避妊手術や去勢手術の時に抜けば良いと思ってる方もいると思うんですが、それでは手遅れになる事があると知って欲しいです。

ルナ!こらからも一緒に楽しもうね!

ルナちゃん、ママさん!

ありがとうございました。

【写真•情報提供/ルナちゃんママ】

https://www.instagram.com/luna.poodle0105

 

  • この記事を書いた人

にこまる

《13歳トイプードルの女の子 にこまる》/水晶摘出•左目失明•右目視力無し/乳腺腫瘍摘出/遺伝性網膜萎縮•アトピー性皮膚炎/気管虚脱/パテラグレード2から1に!

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