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生まれつき目が見えない「先天性網膜萎縮症」だったみうさんの体験談!

みうさんに起きた、犬の「先天性網膜萎縮症」とは?

「先天性網膜萎縮症」とは、生まれつき網膜細胞が萎縮してしまう目の病気です。

進行すると最終的には失明してしまいます。

遺伝による病気なので、今のところ治療法がありません。

また、親犬から子犬へ同じ病気を受け継がせてしまう可能性が高いので、現在は、交配を避けて子どもを作らせないようにしたり、販売をさせないなどの対策がとられています。

ただ、犬は目よりも鼻や気配を頼りに生活していることが多いため、失明していても日常生活に支障が出ないことがあります。

そのため、愛犬の目が見えないことに気がつかない飼い主さんも多いです。

実際、愛犬がおもちゃを追えなくなったり、物にぶつかるなどして、はじめて失明に気付く飼い主さんもいます。

動物病院などで、定期的に目の検査をする事をオススメします!

現在は、遺伝子検査(血液検査)を行うことで、病気が発生する可能性を調べることができます。

今回は、そのような遺伝子検査などがまだなかった頃(21年前)に生まれた、みうさんの体験談をご紹介します。

生まれつき目が見えない!みうさん

今から20年ほど前のことです。

この頃はまだ、「先天性網膜萎縮症」を調べるための遺伝子検査もなければ、繁殖を禁じるルールもありませんでした。

そのため、このような病気を持った犬たちも、普通に販売されていたのです。

わが家にやってきた「みうさん」もそのような犬の一頭でした。

みうさんは、生まれつき目が見えていなかったのです!

その衝撃の事実が判明したのは、みうが10歳の時。

なんと10年もの間、私は全く気づかなかったんです!

それほど、みうさんの日常生活に問題は感じられませんでした。

目が見えていないと気が付かなかった子供の頃!

みうさんは、最初からとても大人しい子でした。

獣医さんからも「みうさんは全く吠えないね!」と言われていたんです。

ただ、今考えるとおかしなことはありました。

公園でみうさんと離れてしまうと、手を鳴らさないと私のところに走ってこなかったり…。

目が見えないから音に反応していたんですね…(汗)

散歩は小さい頃から嫌いで、すぐに家に帰りたがっていました。

本当は、目が見えていなかったから、怖かったんだね…。

当時の獣医さんからは、「外の世界が怖いか、飼い主を信用していない!」といわれていたので、獣医さんにも、そのような認識はあまり無かったのかもしれません。

この10年で犬の医療が急速に進んできたように思います。

目の病気が分かったきっかけ!

みうさんの目が見えず、「先天性網膜萎縮症」であることが分かったのは、私たちが伊勢神宮へ行ったことがきっかけでした。

私がサンダルのベルトに気を取られた瞬間、みうさんが2メートルの高さから田んぼに落ちてしまったんです。

幸い、田んぼに水が張ってあったのでケガもなくすみましたが、みうさんはとても怖かっただろうと思います。

そのことを、かかりつけの獣医師に話したところ、目の検査をすることになりました。

この病院では、目の検査器を導入したばかりだったのです。

その時の私は、事の重大さに気付くこともできませんでした。

「目の検査なんてあるんだぁ」くらいに思っていたのです。

しかし、検査の結果は、私にとって衝撃的なものでした。

「先天性網膜萎縮症」と伝えられたのです。

今、この病気がある犬は、子供を作ってはいけない!というルールが決められていると聞きました。

10歳で目の病気が診断された、みうさん!

みうさんの病名がわかった後、獣医さんから「無理に散歩に連れて行かなくて良いですよ」と言われました。

みうさんは、かすかな影や光を感じることができていたようです。それを頼りにしているようでした。

私は、みうさんと二人暮らしだったので、「過保護すぎる」と言われそうなくらい、愛情をいっぱい注いで過ごしました。

2015年の14歳の時から、網膜の萎縮と白内障が進み目薬を処方されました。

その後、白内障になりましたが、もともと目が見えていなかったので、変わった様子は無かったように思います。

悩んだ末の、「手術をしない」という選択!

目の網膜萎縮が進んだ時、「眼球を摘出しなくてはいけない」と獣医師から言われましたが、私は手術をしない選択をしました。

そして、目薬での治療を続けました。

みうさんも私の選択に応えるように頑張ってくれました。

みうさんのママに対する気持ちを知るきっかけ

最後の2年は、癌(がん)になったんです。

検査の結果、先生からは「手術も抗がん剤も耐えられない体です!」「1週間も持たないだろう」と言われました。

しかし、みうさんは2年近く頑張ってくれたんです…(泣)

私は、動物とお話ができる(アニマルコミュニケーター)方にお願いをして、みうさんの気持ちを聞いてみました。

すると、「ママを一人に置いて行けないからもう少し頑張る」とみうさんが言っていると言われました。

また、病院の先生からも、「みうさんは、ママさんが大好きで頑張っているよ」「データー上では考えられないよ」と言われていました。

今でも一生懸命に頑張っていた、みうさんを思い出すと胸が苦しくなります。

愛犬たちは不思議な力を持っています。

飼い主が愛情をかければ、それ以上の幸せを私たちに与えてくれます。

本当に大切な存在だと思います。

みうさん、ありがとう。

みうさん、ママさん!

感動する体験談をありがとうございました。

【写真•情報提供/みうさんママ】

インスタグラム

https://www.instagram.com/daisuki_miusaku

 

  • この記事を書いた人

にこまる

《13歳トイプードルの女の子 にこまる》/水晶摘出•左目失明•右目視力無し/乳腺腫瘍摘出/遺伝性網膜萎縮•アトピー性皮膚炎/気管虚脱/パテラグレード2から1に!

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