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犬の肉球を守る一番の方法は、トラブルの原因を知ってケガをさせないこと!
犬にとって「肉球」は、犬の体重を支え、歩行時の衝撃をやわらげるクッションの働きをしています。
靴を履かない犬にとって、肉球は様々な衝撃から足を保護してくれる靴底の役割を果たしているのです。
さらに地面の状態を感じ取るセンサーの役割があります。
肉球にはたくさんの神経や血管が通っていて、地面から様々な情報をキャッチしています。
地面の感触や熱、痛みなどを感じ取るための繊細な感覚器官なのです。
そのため肉球を傷つけてしまうと、強い痛みとともに歩くことが困難になってしまいます。
大切な肉球を守るための一番の方法は、ケガをさせないこと!
飼い主さんによる日頃からの注意やケアが大切になります。
ここでは、犬の肉球に起こるいくつかのトラブルとケアの仕方について解説していきます。
鋭く尖ったものを踏んでしまう
実は、一度ケガをしてしまうと治りにくいのが肉球です。
他の皮膚よりも再生能力が低いということもありますが、犬の体重がかかる場所なので傷口が開きやすいのです。
また肉球の中には脂肪やたくさんの繊維組織が詰まっているため、鋭く尖ったものなどを踏んだりすると、裂けたような傷になることが多いです。
そのため部屋の中にケガをするようなものを落とさない、散歩中に危ないものを踏まさないなどの注意が必要になります。
厚くて丈夫にみえる肉球ですが、直接地面に接触している以上、「ケガやトラブルが起こりやすい」ということを忘れないようにしましょう。
爪や指の間に異物が挟まる
散歩の時に、小枝や尖った小石などが爪や指の間に挟まると、肉球を傷つけてしまうことがあります。
最初は大した傷ではなくても、違和感を感じた犬が足先を舐め続けることで炎症を起こしてしまい、皮膚炎などに発展してしまうので注意が必要です。
炎症で肉球が赤く腫れている
肉球が赤く腫れていたら炎症を起こしていると考えられます。
炎症の原因は、ケガをした部分を舐めてしまうこと、アレルギーや菌の増殖などさまざまなことが考えられます。
愛犬の足が赤く腫れていたら動物病院で早めの治療を行うといいでしょう。
乾燥やひび割れに注意
お散歩をする度に足を洗うなど、肉球の洗い過ぎは、皮膚に必要な油分まで失わせ、乾燥させてしまいます。
また真冬の冷たくなった道路を歩かせることも同様です。
どちらも肉球にひび割れを起こし、炎症を起こす原因になる可能性があります。
洗い過ぎに注意すると共に、水洗いした後はしっかりと乾燥させた後に肉球クリームを塗るなど、保湿を行うようにしましょう。
真夏のアスファルトでヤケドをさせない
真夏の炎天下で熱くなったアスファルトや砂浜などでの散歩は、肉球をヤケドさせる原因になります。
日中のお散歩は避け、道路の温度が十分に下がってからお散歩をしたり、靴をはかせるなどの対応をしましょう。
犬ジステンバーによる症状
肉球に症状が出る病気もあります。
非常に致死率の高い「犬ジステンバー」という感染症では、犬の鼻や肉球の皮膚が角質化して硬くなる症状があらわれます。
この病気の場合、他にも発熱や鼻水、咳、くしゃみ、嘔吐、下痢、麻痺、けいれんなどの症状をあらわすことがあるので、おかしいなと思ったら動物病院に行くことをおすすめします。
ちなみにこの病気はワクチンで予防することができます。
肉球の角質化は思わぬケガのもと
毎日のお散歩でアスファルトのような硬い路面ばかりを歩き続けていると、犬の肉球は硬くなり角質化していきます。
また肉球の角質化には、フローリングの化学薬剤などが原因となることもあります。
肉球が硬くなるとフローリングなどの床で滑りやすくなり、関節トラブルやヘルニア、骨折の原因になることもあるので、注意が必要です。
犬の肉球には、こまめなチェックとクリームなどのケアが大事
このように犬の肉球に起こるトラブルや原因についてみてきました。
では、どのようにケアをすればよいのでしょう?
肉球のケアには、肉球クリームなど様々な種類のものが存在しています。
ベタベタし過ぎない、舐めても安全であるなど、愛犬に合わせたものを選ぶことが大切です。
クリームなどを使うときには、まず愛犬の足の裏をチェックし、汚れている場合は、ウエットティッシュや濡れタオルなどできれいにしてあげましょう。
足の毛が伸びて肉球にかかっている場合は、ハサミやバリカンなどでカットし、肉球を軽くマッサージしながら塗ってあげるといいでしょう。
まとめ
犬の肉球は犬が歩いたり、走ったりするための重要なクッションであり感覚器官です。
しかし直接地面に接するため、ケガやトラブルにも遭いやすい場所でもあります。
そのため、飼い主さんによる毎日のチェックやケアなどが大切になります。