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犬の角膜ジストロフィーとは?
犬の角膜ジストロフィーとは「角膜変性症」とも呼ばれ、遺伝的に発症するケースが多い目の病気です。
目の表面にある透明な膜「角膜(黒目)」に白い斑点状の濁りができます。
白濁が広がることで目が見えにくくなったり、痛みを感じたりすることがあります。
しかし、視力自体が低下したり、失明に至ることはほとんどありません。
角膜ジストロフィーの症状
角膜に白い粒が集まったような白濁が見受けられる点が特徴的です。
痛みや炎症は伴いませんが、片目だけに白濁が見られる場合もあれば、両目に白濁が出現する場合もあります。
症状が進行すると、白濁が広がりますが角膜全体に広がります。
残念ながら現時点では濁りのない状態に戻す治療法がないそうです。
角膜ジストロフィーの原因
犬の角膜ジストロフィーは、ほとんどの症例で遺伝性であることが考えられています。
シベリアンハスキーやビーグル、シェルティやキャバリア、ホストンテリア、ダックスフンド、トイプードルなど、特定の犬種で多く見られるそうです。
この病気は難治性なので、外科的に混濁した部分を削り取ったとしても再発しやすいため、基本的に治療は行わないようです。
また、コルステロールや、リン脂肪によって白濁することから、低脂肪食による治療法が有効とされ補助として取り入れる獣医師や飼い主さんも多いそうです。
今回は、角膜ジストロフィーと診断された「ゆら」ちゃんママからいただいた体験談です。
角膜ジストロフィーと診断された「ゆら」ちゃんの体験談!
2010年7月、愛犬「ゆら」が3歳10ヶ月の頃のお話しです。
私は日頃から愛犬達の体をチェックすることを心がけているのですが…。
ある日、「ゆら」の目を見たら、白い膜をはったように瞳の表面が白くなっていたんです。
最初は、目やにが付いているのかと思いましたが、同じ場所から白い膜が動かなかったんです。
「これはなんだろう?」と心配になり病院に連れて行きました。
3ヶ月前に目の不調で通院していたこともあり、獣医師からは「3か月前に角膜に付いた傷が石灰化したんだろう」と診断されました。
また、「突然発症したわけではなく前から白かったはずですよ」とも言われたんです…。
私は、日頃から目を見ていたので、「絶対前から白くはない!」と思ってモヤモヤしていました。
さらに獣医師からは、「しかしなんでしょうね…」
と漠然とした返事が返ってきました。
なんでしょうねって…(汗)
かなり曖昧なコメントに、怪しすぎて信用できず、違う眼科専門医に診てもらうことにしました。
眼科専門医での検査
違う病院での検査結果は、左目に傷と白目の部分は充血があると言われました。
疑われた病気は2つで、「点状表層角膜炎」と「角膜ジストロフィー」だと診断されました。
白濁は小さい白い点が重なって、大きな白濁に見えるので、「点状表層角膜炎」の可能性もあるが、確定は出来ないとも言われました。
「点状表層角膜炎」はプードルには珍しいらしく、治療法は、消炎剤の目薬と保湿の目薬治療を生涯することになるそうです。
しかし、目薬が病気の進行を抑えられないと、最悪失明になることもあるとも言われました。
「どっちの病気なんだろう?」
不安な気持ちのまま、1ヶ月分の目薬をもらって様子を見ることになりました。
1ヶ月後の診断!
1ヶ月後の再診では、白濁が進んでいて左目の傷は治っていたのに、今度は右の角膜に穴が空いていました…(涙)
診断結果は「角膜ジストロフィー」と確定でした。
これは遺伝の病気らしく、プードルには多いそうです。
遺伝だから治療法は無く、出来るのは食事の脂肪制限くらいで、白濁しても失明はしないと言われました。
しかし、見づらいに決まっている!
この頃の「ゆら」は、夜に猫が歩いていても黒っぽいと気がつかなくなっていました。
「ゆら」の目は、どうなるんだろう?…(涙)
「ゆら」の場合、白濁している部分は、脂肪・ミネラルがついていると言われ、白い部分が時々剥がれ落ちるらしく、その時に角膜が一緒に剥がれて穴があくらしいのです…(涙)
そうなると痛みが伴うので、涙がでたり目をこすったり、ひどくなると痛みで目が開かなくなるとも言われました。
先生の話では、「手術で取れるけれど遺伝子にインプットされているから、また白くなる」とも言われました。
まだ3歳10ヶ月だった「ゆら」の目は、一生白いとものだと思っていましたが…。
ヒアルロン酸の目薬をしながら様子を見ていたら、1年過ぎる頃には白濁していた白い点がなくなってきたんです!
これには、びっくりでした!
「良かった〜!」
と胸を撫で下ろしました。
では、目の白濁の原因は、なんだったんだろう?
「角膜ジストロフィー」は完治しない病気なので、治ったと言うことは、違う原因だったんだと思います…(汗)
先生によると、もしかしたら…「美容院のシャンプーが目に入り角膜に異常が起きと言うこともあるのでは?」と言うことでしたが、原因は分からずでした。
でも、本当に良かったです!
そんな「ゆら」は現在15歳です。
これからも、ママがしっかりサポートするからね!
ゆらちゃん、ママさん!
ありがとうございました。
【写真•情報提供/ゆらちゃんママ】